賃貸の契約期間とは|期間の途中で解約するとき、満了したときの更新、定期借家との違い
賃貸の契約期間は、契約書で決める期間です。年数の決まり方、期間の途中で解約するときの条項、短期解約違約金、定期借家との違い、満了後の更新を整理します。
賃貸の契約期間は、貸主と借りる人が契約書で決める期間です。普通借家契約なら、期間が終わっても更新して住み続けられ、期間の途中で出るときは契約書の解約の条項に従います。期間を2年とする契約をよく見かけますが、年数は契約ごとに決めるもので、2年でなければならないわけではありません。
気をつけたいのは、期間を1年未満にしたときの扱いと、満了したあとの更新です。申し込みの前に契約書のどこを読めばよいかを知っておくと、住む予定の長さに合った契約を選べます。
契約期間の年数は、何で決まる?
契約ごとに、貸主と借りる人の合意で決まります。国土交通省の賃貸住宅標準契約書も、契約期間は頭書に書き入れる形で、年数を決めていません(第2条、2018年3月版)。一方で、普通借家の期間を1年未満にすると、期間の定めがない契約として扱われます(借地借家法第29条)。
| 期間の決め方 | 扱い |
|---|---|
| 普通借家で1年以上(2年など) | 期間が終わると、合意更新か法定更新で続く |
| 普通借家で1年未満 | 期間の定めがない契約として扱われる |
| 期間の定めがない | 貸主から解約を申し入れると6か月で終わる。ただし正当な理由が要る |
| 定期借家 | 1年未満でもよい。更新はなく、期間が終わると契約も終わる |
期間の定めがない契約の扱いは借地借家法第27条・第28条、定期借家の扱いは国土交通省の定期借家制度の案内によります。貸主が更新を断るときにも正当な理由が要るので、普通借家では、借りる人が住み続けたいと考える限り、期間が終わっても住まいを続けやすい仕組みです。
契約期間の途中で、解約できる?
契約書に解約の条項があれば、その定めに従って解約できます。国土交通省の標準契約書では、借りている人は少なくとも30日前に申し入れれば解約でき、30日分の家賃を払えば、すぐに解約することもできます(第11条)。
解約の条項がない契約では、貸主との合意が必要です(国土交通省の補助事業「民間賃貸住宅に関する相談対応事例集」、2022年3月)。
| 契約書の書き方 | 期間の途中の解約 |
|---|---|
| 「1か月前」「2か月前」などの解約予告の条項がある | 期限までに申し入れれば解約できる |
| 30日分の家賃を払えば、すぐに解約できる条項がある | 30日分を払って解約できる |
| 解約の条項がない | 貸主と合意して解約する |
予告の期間は、申し入れた日から数えます。東京都の「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」も、期限を過ぎて申し入れたときは、申し入れた日から予告期間に当たる日までの家賃がかかるとしています。連絡先や伝え方は賃貸の退去連絡にまとめています。
短期解約違約金は、どんなときにかかる?
入居から短い期間で解約したときに違約金を払うと、特約で決めている物件があります。かかるかどうかは特約しだいなので、特約がなければかかりません。短い期間で引っ越す予定があるなら、申し込みの前に次の点を聞いておきます。
- 違約金がかかる期間(入居から何か月未満の解約が対象か)
- 違約金の額(家賃の何か月分か、期間に応じて変わるか)
- 重要事項説明書と契約書の両方に、同じ内容が書かれているか
特約は、契約の前に説明を受けて合意した内容が契約の一部になります。転勤の予定や、更新までに住み替えるつもりがあるときは、その事情を伝えたうえで、特約のない部屋を探すことも相談できます。
定期借家は、期間の扱いがどう違う?
要点
定期借家は、更新がなく期間の満了で終わる契約です。貸主は契約の前に、更新がないことを書面を渡して説明します(借地借家法第38条)。住み続けたいときは、貸主と合意すれば再契約できます(国土交通省)。
| 項目 | 普通借家 | 定期借家 |
|---|---|---|
| 1年未満の期間 | 期間の定めがない契約になる | そのまま有効 |
| 期間が終わったとき | 更新して続く | 終わる。続けるなら再契約 |
| 終わる前の通知 | 貸主が更新を断るなら、満了の1年前から6か月前までに通知し、正当な理由も要る | 期間1年以上なら、貸主が満了の1年前から6か月前までに終わることを通知する |
| 期間の途中の解約 | 契約書の解約の条項による | 床面積200㎡未満の住まいで、転勤・療養・親族の介護などやむを得ない事情があれば、申し入れから1か月で終わる |
定期借家の中途解約について、相談対応事例集は、申し入れから1か月分の家賃を払えば足り、残りの期間の家賃は払わなくてよいとしています。定期借家の仕組みは定期借家とはにまとめています。
期間が終わったら、更新はどう進む?
普通借家では、貸主と借りている人が合意して更新するか、合意の書類がなくても法定更新で続きます。法定更新では、前の契約と同じ条件で更新したものとみなされ、更新後の期間は定めがないものになります(借地借家法第26条)。
更新のときにかかる更新料や手数料は、契約書の定めによって決まります。費用の基本は賃貸の退去費用と更新料で確かめられます。満了日の前後で引っ越すときは、解約予告の期限と満了日の両方を見て、退去日を決めます。
よくある質問
契約期間は、入居日と契約日のどちらから数える?
契約書の頭書に書かれた始まりの日から数えます。部屋が入居できる状態なら、実際に入居したかどうかにかかわらず、契約で決めた日から家賃がかかるとされています(相談対応事例集)。
1年より短い期間だけ借りたいときは?
普通借家で1年未満の期間にすると、期間の定めがない契約として扱われます。期間を決めて短く借りるなら、1年未満でも期間どおりに終わる定期借家の部屋を探す方法があります。
満了日に合わせて退去するときも、連絡は要る?
要ります。契約書の解約予告の期限までに伝えます。伝えないまま満了日を過ぎて住み続けると、更新されたものとして扱われることがあります。
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