宅建で独立する方法|不動産会社の開業と、開業せずに働く道を比べる
宅建を持つ人の独立は、不動産会社を開業する方法と、開業せずに業務委託やエージェントとして働く方法に分かれます。要件と費用、手続きの順番を表で比べます。
宅建を持つ人が独立する方法は、不動産会社を開業して宅建業の免許を受けるか、開業せずに業務委託やエージェントとして働くかの2つです。開業するには、免許の申請、事務所、専任の宅建士、営業保証金の供託か保証協会への加入が必要です。宅建士証を持つ人は、自分の会社の専任の宅建士を兼ねられます。
宅建で独立するには、何が必要?
不動産会社として売買や賃貸の仲介を仕事にするには、宅建業の免許を受けます。主な要件は次のとおりです(国土交通省 近畿地方整備局の案内)。
| 要件 | 中身 |
|---|---|
| 免許 | 1つの都道府県に事務所を置くなら知事免許、2つ以上なら国土交通大臣免許。有効期間は5年 |
| 事務所 | 継続して業務ができ、独立性が保たれていること。ほかの人との共同使用やホテルの一室は原則として認められない(神奈川県の案内) |
| 専任の宅建士 | 事務所ごとに、業務に従事する人の5人に1人以上の割合で、成年で宅建士証の交付を受けた人を置く |
| 政令使用人 | 事務所ごとに、契約を結ぶ権限を持つ使用人を置く(代表者が常勤する事務所では不要。東京都の案内) |
| 営業保証金 | 営業保証金を供託するか、保証協会に加入して弁済業務保証金分担金を納める |
宅建を持っている人が開業すると、自分が専任の宅建士を兼ねられます。従業員を雇わず1人で始める場合も、この形で要件を満たせます。
宅建業の開業には、いくらかかる?
要点
公的に決まっている費用は、免許の申請手数料と、営業保証金または弁済業務保証金分担金です。本店1か所なら、供託は1,000万円、保証協会に加入する場合の分担金は60万円です(2026年10月時点)。
| 費用 | 金額 | 出典 |
|---|---|---|
| 知事免許の申請手数料 | 紙の申請33,000円、電子申請26,500円 | 神奈川県 |
| 営業保証金(供託) | 本店1,000万円、支店1か所ごとに500万円 | 国土交通省 近畿地方整備局 |
| 弁済業務保証金分担金(保証協会に加入) | 本店60万円、支店1か所ごとに30万円 | 同上 |
| 事務所の家賃・設備 | 物件や地域による | ― |
保証協会に加入すると、営業保証金の供託は免除されます(大阪府の案内)。加入する団体によっては、分担金のほかに入会にかかる費用があるので、各団体の案内で確かめます。免許の申請手数料は都道府県によって違う場合があります。
開業までは、どんな順番で進む?
| 順番 | やること | 目安・注意点 |
|---|---|---|
| 1 | 事務所を決め、会社を作るか個人で始めるかを決める | 事務所の要件を満たす物件を選ぶ |
| 2 | 免許を申請する | 神奈川県では、申請から免許まで開庁日で約30日 |
| 3 | 免許通知が届く | 免許の日から3か月以内に、供託か分担金の納付を済ませる |
| 4 | 供託または保証協会加入の届出をし、免許証を受け取る | 免許証を受け取ってから営業を始められる |
| 5 | 宅建士の登録の変更を申請する | 勤務先として自分の会社の名前と免許証番号を届ける |
手順は大阪府の「免許通知が届いてから営業を開始するまでの手続き」をもとにしています。3か月以内に供託などを済ませないと、免許を取り消されることがあります。会社を作らず個人で始める場合の考え方は不動産の個人事業主にまとめています。
開業せずに独立する方法は?
不動産会社と業務委託の契約を結び、個人で仕事を受ける方法があります。宅建業の免許や事務所、営業保証金は会社の側が用意します。契約によっては月額の費用や手数料がかかるので、条件は契約の前に確かめます。
| 不動産会社を開業 | 業務委託・エージェント | |
|---|---|---|
| 宅建業の免許 | 自分で受ける | 契約する会社が持つ |
| 事務所・営業保証金 | 自分で用意する | 用意しなくてよい |
| 重要事項の説明 | 自分(専任の宅建士)が担当 | 契約する会社の取り決めによる |
| 収入 | 会社の売上から経費を引いた分 | 契約で決まった報酬 |
業務委託の働き方は業務委託とはで整理しています。宅建の有無を問わない独立の全体像は不動産で独立する方法をご覧ください。
開業と業務委託は、どう選ぶ?
選ぶときの目安は、どこまでを自分で抱えたいかです。店を構えて地域で長く営業したい人、人を雇って事業を広げたい人には、開業が合います。免許の更新や帳簿、保証協会の手続きまで自分で担うことになります。
勤めを続けながら、まず住まいの相談を受ける経験を積みたい人には、業務委託やエージェントが合います。開業の資金を準備する前に、どれくらい相談が集まるかを確かめる段階としても使えます。業務委託で経験を積んでから開業を考える、という順番も取れます。今の暮らしに合う形から始めて、あとで見直すこともできます。
独立の前にほかの資格も考えるときは、不動産の資格一覧で難易度と使い道を比べられます。
よくある質問
宅建士が自分1人でも、不動産会社を開業できる?
できます。業務に従事する人が5人までなら、専任の宅建士は1人で足ります。自分が専任の宅建士を兼ねる形です。
自分の会社の専任の宅建士のまま、SHERPAのエージェントになれる?
なれません。他社で専任の宅建士として登録されている方は、SHERPAではお受けしていません。
宅建業の免許は、更新が必要?
必要です。免許の有効期間は5年で、続けて営業する場合は、期間が満了する日の90日前から30日前までに更新を申請します。
会社を立ち上げずに独立するなら、SHERPAの不動産エージェント
宅建に合格しても、不動産業で働いている人は3人に1人です。2025年度の合格者45,821人のうち不動産業は33.2%で、多くの人は資格をいまの仕事で使っていません(不動産適正取引推進機構の公表)。
開業の要件と費用を見て、免許や事務所を自分で用意するのは重いと感じた場合は、会社を立ち上げずに始める道があります。
SHERPAでは、宅建業の免許は本部の株式会社WANDY(国土交通大臣(1)第10492号)が持ち、不動産エージェントは本部への従業者登録(費用なし)をして活動します。
自分で免許を受けたり事務所を構えたりしなくても、自分の人脈から来た住まいの相談を、相談・物件の提案・内見・お申し込みまで担当できます。重要事項説明・契約・引渡しは本部の宅建士が行い、宅建の資格がなくても始められます。
賃貸と売買の両方を扱え、自分や家族の引っ越しも担当できます。全国どこからでも活動でき、会員の9割が副業から始めています(2026年1月時点)。
報酬率はエージェント90%・パートナー80%で、2025年の会員へのお支払額の平均は1件あたり賃貸10.4万円・売買97.2万円でした(事務手数料を引いた後・当社調べ。収入を保証するものではありません)。
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