専任媒介とは|媒介契約3種類の違いと、売り方に合わせた選び方
家を売るときに不動産会社と結ぶ媒介契約は3種類です。専任媒介を中心に、契約期間、報告の頻度、物件情報の登録期限の違いを表で比べます。
専任媒介は、家や土地の売却を1社の不動産会社だけに頼む契約です。契約期間は3か月以内で、不動産会社は2週間に1回以上の活動報告と、契約から7日以内(休業日を除く)の業者間の物件情報サイト(指定流通機構)への登録を行います。媒介契約には、ほかに一般媒介と専属専任媒介があります。
3つを並べると、自分の売り方に合う契約を選びやすくなります。条件は2026年10月時点の国土交通省の標準媒介契約約款と、東京都・埼玉県の案内によります。
媒介契約の3種類は、何が違う?
違いは「ほかの会社にも頼めるか」「自分で見つけた買い手と契約できるか」と、不動産会社が負う報告・登録の決まりです。
| 項目 | 一般媒介 | 専任媒介 | 専属専任媒介 |
|---|---|---|---|
| ほかの不動産会社にも頼む | できる | できない | できない |
| 自分で見つけた買い手と契約する | できる | できる | できない |
| 契約期間 | 契約で決める(法令の上限はない) | 3か月以内 | 3か月以内 |
| 活動の報告 | 義務はない | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
| 指定流通機構への登録 | 義務はない | 契約から7日以内(休業日を除く) | 契約から5日以内(休業日を除く) |
専任媒介で、自分で見つけた買い手と契約した場合、不動産会社はそれまでの活動にかかった費用の支払いを求められます。その額は、約束した仲介手数料の額までです(国土交通省の標準媒介契約約款)。
専任媒介を選ぶと、どんな良い点がある?
要点
窓口が1社にまとまり、2週間に1回以上の報告で販売の状況がわかります。指定流通機構に登録されると、ほかの不動産会社も物件の情報を見て、買いたい人に紹介できます。
登録が済むと、不動産会社から登録を証明する書面を受け取れます(埼玉県の案内)。国土交通省によると、売主はこの書面にある二次元コードと確認用のIDを使って、売主専用の画面から自分の物件の状況(公開中、書面による購入の申し込みあり など)を確かめられます。
報告の中身と画面の状況を見比べれば、販売がどこまで進んでいるかを自分でも追えます。
知り合いに買ってくれそうな人がいる場合でも、専任媒介ならその人と直接契約する道が残ります。売却の全体の流れはマンション売却の流れで紹介しています。
一般媒介と専属専任媒介は、どんな人に合う?
一般媒介は、複数の会社に同時に頼めます。標準の契約書には、ほかに頼んだ会社を知らせる「明示型」があり、ほかの会社や自分で買い手を見つけて契約したときは、その旨を通知します。報告や登録の決まりがないため、販売の状況は自分から聞くことになります。
専属専任媒介は、報告が1週間に1回以上、登録が5日以内と、3種類の中で決まりがいちばん細かい契約です。その代わり、自分で見つけた買い手とも、頼んだ会社を通して契約します。
| こんなとき | 合いやすい契約 |
|---|---|
| 複数の会社の動きを比べながら売りたい | 一般媒介 |
| 1社に任せつつ、知り合いへの売却の道も残したい | 専任媒介 |
| 1社に任せきりにして、こまめに報告を受けたい | 専属専任媒介 |
どの会社に頼むかで売れ方は変わります。担当者の選び方は売却を任せる担当者の選び方にまとめています。
契約期間が終わったら、どうなる?
専任媒介と専属専任媒介は、自動で更新されません。続けたいときは、売る人の申し出で更新します。期間が終わったところで、別の不動産会社に頼み直すこともできます(埼玉県の案内)。
どの契約でも、仲介手数料は売買が成立したときに払う成功報酬で、上限の計算も同じです(東京都の案内)。手数料は媒介契約を結ぶときに、上限の範囲で金額を説明してもらい、合意しておきます。
価格が800万円以下の宅地や建物は、2024年7月から、原則の上限を超えて30万円の1.1倍まで受け取れる特例があります(国土交通省)。計算のしかたは仲介手数料の仕組みにまとめています。
専任媒介の契約書では、どこを確かめる?
契約書にサインする前に、次の点を見ておくと、売り出したあとの行き違いを防げます。
- 契約期間の始まりと終わりの日
- 報告の方法(文書か電子メールか)と、報告の頻度
- 指定流通機構に登録する日と、登録の証明書を受け取る時期
- 売り出す価格と、価格を見直すときの相談のしかた
- 仲介手数料の額と、払う時期
専任媒介と専属専任媒介の報告は、契約で決めた文書か電子メールで行います(埼玉県の案内)。わからない項目は、その場で説明を求めます。
よくある質問
専任媒介の期間を、3か月より長くできる?
できません。専任媒介と専属専任媒介の期間は3か月以内です。続けたいときは、期間が終わるときに自分から申し出て更新します。
一般媒介でも、指定流通機構に登録される?
一般媒介には登録の義務がありません。登録するかどうかは、契約を結ぶときに不動産会社に確かめます。
媒介契約の前に、何をしておけばいい?
相場を知るために、査定を受けておきます。査定の仕組みは不動産査定の仕組みで紹介しています。
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